ロサンゼルスは、サンフランシスコに比べて、ファショナブルな人も多く、街中のいたるところにフォトスポットやインスタジェニックな場所があり、隣に座っている子がフォロワーが何万人もいるインスタグラマーだったりする。今回は、そんなオシャレで魅力的な人達が集まる街で開催されたLos Angeles Fashion Week、略して”LAFW”の会場に、足を運んでみたので紹介します。
このイベントを知らない人も多いと思うので(少なくとも私は開催前日まで知りませんでした)事前情報として、LAFWはアメリカファッションを産業的にも文化・芸術的にも発展させるため、ロサンゼルス市とファッション産業が協力して開催している。ロサンゼルス中のホテルやイベント会場の一部を貸し切り、数日かけて開催。NYやParis で開かれるプレタポルテのコレクションとも違うし、日本のガールズコレクションとも全然違い、ファッションショー(ランウェイ)もあるものの、デザイナーやファッションメディア、ファッション産業の人たちが一同に集まり、お互いにとって有益な情報交換するためのネットワーキングの場ともなっている。
私が行ったのは、全部で3会場。3/21(木)にLAFWのKick offとして、ハリウッドエリアにあるKimpton everly hotelで開催された地元デザイナーのtiffany brownのランウェイ。3/22(金)にダウンタウンエリアにあるmagestic downtown でHeadliner として開催された6名のデザイナーによるランウェイ。3/23(土)に高級住宅街のビバリーヒルズエリアのsoftia hotelで開催されたWrap partyとランウェイ。
実は会場ごとに雰囲気や盛り上がりには、かなりバラつきがあり、一日目のKickoffは、80席ほど分の椅子に参加者が20名程度で、メディアの数も5〜6社くらいしかいなかった。通常ランウェイでは、1列目・2列目・3列目席、スタンドなど、席によって費用が異なるものの、この日は参加者がほとんどいなかったため、無料参加者の私も1列目に着席。DJの音楽もよく、それなりに楽しかったけれど、ファッションにパンチがないのか、大きく盛り上がることもなく、和やかに終了。
ウェルカムドリンクにシャンパンやアルコール類が配られ、短いショーの後には、一口サイズのフィンガーフードが配られ、何だかホテルのロビーで軽く飲んで終わってしまった印象。会場は、ハリウッドにある現代的なデザイナーズホテルだったが、会場費、ケータリング費、DJ費、モデル費含めて、この参加者では費用対効果がかなり低いかったのでは?と思わず、心配してしまった。それでものんびり見学ができ、いい体験ができた。
一方、二日目に行ったmagestic downtownの会場は満席。常に新しい参加者が受付している。2階席に用意された$1,000以上もするVIPテーブルも埋まり、セレブリティーやインフルエンサー、ファッショニスタ、それからメディアも多く集まった。
撮影用パネルも会場内に、4〜5ヶ所と複数用意され、セレブリティーやインフルエンサーは写真撮影やテレビの取材に応じていた。
ランウェイが終わった後は、ショーモデルもコミュニティスペースに出てきて、参加者は一緒に写真撮影ができたりする。ショーモデル以外もオシャレなインフルエンサー達は、一般参加者からも写真撮影を求められていた。この人たちを身近で見れるだけでも価値あり!
また参加者は、男性同士のゲイカップルも非常に多く、彼らはランウェイが始まると辛口コメントになるものの、とてもフレンドリーで優しい人達が多かったのが印象的。ロサンゼルスは人種差別が激しく、日本人というだけで差別されることも。この会場にアジア人は少なく、日本人は見かけなかったが、ファッション周りの方々は、国籍に関係なく比較的とても優しく、会話もしやすかった。
またコミュニティスペースでは、現代アーティストによるライブペイントや、DJ、ダンスパフォーマンス、メイクアップ体験、協賛企業による試飲食や試供ができ、ショーの前後も飽きることなく楽しめるようになっている。
ランウェイのセットも豪華で人気モデルも多く、見応えのあるものだった。ショーの間の動画の演出も見応えがあった。ただ音響だけが、途中で音楽が止まったり、ショーの雰囲気とあっていなかったり、日本ではあまりないことなので、少し残念だったかも。
そして三日目もビバリーヒルズにあるオシャレなデザイナーズホテルで開催。ここは、ランウェイ会場以外、無料で入場することができるため、会場入口は長蛇の列。チケットを持っていないと入場まで1時間くらい並ぶらしい。特にこの日は、アメリカの人気番組Project Runwayという新人デザイナーコンテスト番組に出演したデザイナーのランウェイがあったり、キャスト達が来るとあって大人気だった。
コレクションは、ビーチコレクションというセクシーな水着から、個性的なものまで。モデルも坊主やポッチャリさんなど、やや個性的なモデルも起用されていた。またこの会場では、有料参加者にはBella+CANVASというブランドのTシャツなど、お土産BAG付きだった。
こちらの会場もフォトスポットやコミュニティスペースがあり、ここでは一般の方も撮影しやすい雰囲気。またこちらにもテレビ取材が入っていた。
コミュニティスペースでは、アルコールや食事は有料だったが、屋外でゆっくり談話ができるスペースと屋内のバーで、ちょっとしたセクシーなショーやDJパフォーマンスを見ながら談話できるスペースがあった。
どの会場もランウェイの様子は、動画で撮影してしまい、会場の雰囲気を伝えられず、すみせん!!でもLAならではのポップさがあり、どれも面白かったです。
最後に、このLAFWは、有料から無料チケットまであり、世界的有名デザイナーのショーはクローズドだったりする。でも私が行った会場は、どこもネットワーキングができるコミュニティスペースが用意され、デザイナーやセレブリティーと来場者が気軽にコミュニケーションをとることができ、新鮮な体験をすることができた。
今回の少ない情報だけでいえば、反響の大きかったデザイナーの共通点には以下がみられた。
- デザインに誰がみてもその人のデザインとわかる個性がある
- デザイナーは友達も多くコミュニケーション能力が高い(PR上手)
- デザイナーはデザイナーであると同時にお客を楽しませるエンターテーナーの気質がある
そんなことを感じられるのも、デザイナーとの距離が近いから。
また英語が話せず、コミュニティに入れなくてもLAFWのランウェイは、アメリカを感じられるカラフルでインパクトのあるテイストのデザイナーが多いため、見ているだけでおもしろい。もしLAFWの開催期間中、LAに数日滞在することがあれば、ファッション好きでなくても、美術館に行くくらい気軽な感じで、一度足を運んでいただきたい。
※ちなみにプレスチケット(メディア、ファッション業界、インフルエンサー)の方なら、全て無料で入場可能です。
LAFWの公式サイトはこちら